ピーリングはどの薬剤がいい？4種のピーリングの違いを解説！

ピーリングについて

ピーリングとは、酸性の薬剤を肌に塗布して肌の古い角質を取り除く（ピーリング）施術です。
医療機関で薬剤（ケミカル：化学物質）を使用するため、ケミカルピーリングという名称で表現されます。
肌の表面の0.2～0.5ミリ程度の厚みである表皮は、常に行われる肌の新陳代謝によって、周期的に生まれ変わりを続けています。
そのため、皮膚に傷が出来ても、浅いものであればカサブタとなって、最終的に剥がれ落ちてくれます。
この新陳代謝の行われる速度を、ターンオーバーと呼びます。
年齢とともに、代謝能力が低下するため、ターンオーバーは少しずつ遅れていきます。健康な若年成人の平均である28日周期より長くなっていき、30代以降で45日周期ほどになり、肌の生まれ変わりに時間がかるようになります。
古くなった角質がなかなか剥がれ落ちず、肌表面に留まってしまうことで、様々な肌トラブルの原因となってしまいます。

ターンオーバーは年齢とともに周期が長くなることのほかに、紫外線、乾燥、生活習慣 ( 睡眠、食事、ストレス) などが原因で乱れてしまいます。

健康的な美しく見える肌の為には、ターンオーバーは長すぎても短すぎてもいけません。
ケミカルピーリングは、薬剤を用いてターンオーバーの長くなった周期を正常化することにより、様々な肌トラブルの改善効果が期待できます。
使用する薬剤の種類によって、いくつかのピーリング治療があります。
表皮に働きかけるものと、真皮に働きかけるもの、表皮から真皮にわたって作用するものがあり、表皮に働きかけるものは、皮むけや赤みなどが起こりやすくなっています。
当院で行っている４つのピーリングの特徴を説明いたします。

マッサージピールとは

特徴・効果

高濃度トリクロロ酢酸（TCA）、低濃度過酸化水素（H₂O₂）、コウジ酸が主成分として構成されているPRX-T33製剤を用いたピーリング治療です。
マッサージによって肌の真皮まで浸透できる高濃度トリクロロ酢酸（TCA）の作用によって、真皮の線維芽細胞を活性化させてコラーゲンの増生を促すため、肌にハリとツヤが戻り、毛穴やシワ等の改善が期待できます。
そのため、コラーゲンピールと呼ばれることもあります。　
低濃度過酸化水素（H₂O₂）がメラニン色素を分解されやすくし、コウジ酸による美白作用も期待できます。

おすすめポイント

低濃度過酸化水素（H₂O₂）が真皮まで保護することにより、高濃度トリクロロ酢酸（TCA）の剥離作用を防ぐため、通常のピーリングと比べ施術後の皮むけがほとんどありません。
施術時間も全顔で15分程度と短時間で終了するため、手軽に受けられるピーリングです。
小じわの解消、毛穴、たるみ、ニキビ跡といった肌質改善には、数回の治療が必要になりますが、施術直後から肌のハリ・ツヤを実感できるため、即効性をもつピーリング方法です。

適切な回数・頻度

２～3週間おきに1クール5回を目安に継続し、その後は１か月に1回など間隔をあけて施術を行うことで、より良い状態をキープできます。

リバースピールとは

特徴・効果

シミ、肝斑、色素沈着のお悩みが強い場合は、マッサージピールを行った後、色素トラブルに有効なお薬を追加するリバースピールがおすすめです。
マッサージピールを行った後、さらに２種類の薬剤を使用し、3段階で薬剤を浸透させるピーリング治療です。
リバースという名の通り、普通のピーリングとは逆方向の深部の真皮分から表皮へアプローチしていきます。
追加配合のコウジ酸と高濃度乳酸がメラニン色素に直接作用し、メラニン色素が原因となる肌トラブルに対応することが出来るタイプのピーリングです。

マッサージピールの効果に肝斑やシミ、色素沈着の改善が目指せるピーリングで、肝斑部分のみの部分施術も可能です。

おすすめポイント

レーザー治療でも効果が出なかった、逆に濃くなってしまった肝斑や色素沈着の改善に効果的です。また、深部からメラニンを酸化させることで、色素の粒子が分解されて小さくなり無色化していくため、再発しにくいとも言われています。
肝斑治療を諦めていた方に特におすすめしたい施術です。

適切な回数・頻度

１回で効果を実感される方もいらっしゃいますが、慢性化している色素沈着や濃い肝斑の治療には、数回の施術が必要となります。目安としてまずは2～3週間おきに３回受けてみてください。

マヌカピール（ミックスピールマヌカ）とは

特徴・効果

オーストラリアやニュージーランドで花を咲かせるマヌカの木の花蜜 (ハチミツ) を配合した、炎症を抑える効果に優れたピーリング治療です。
サリチル酸マクロゴール、グリコール酸、乳酸のピーリング剤に、ハチミツの中でも抗炎症作用の強いマヌカハニーの作用により、刺激の少ないピーリング治療ですが、効果的にお肌にツヤを与えなめらかにします。

おすすめポイント

ハチミツの持つ抗菌作用は、アクネ菌によるニキビ肌に効果的です。
また、マヌカハチミツの保湿作用によって、ピーリングを行いつつ、表皮の湿潤環境を整えて、肌に潤いをもたらします。施術後の肌は、柔軟で滑らかな状態が期待できます。
低刺激で日本人の肌質に合わせて作られたピーリングのため、さまざまな肌タイプの方にお受けいただきます。

適切な回数・頻度

主成分は、天然成分で低刺激なため定期的なケアに最適なピーリング法です。
2～3週間の間隔で3回ほど受けて頂き、お肌の改善が認められた段階で、3～4週間に1回の間隔で続けていくと、よい状態をキープできます。

サリチル酸マクロゴールピーリング

特徴・効果

サリチル酸の力で肌の角質を除去し、新しい皮膚の生成を促す施術です。
顔に塗布するとマクロゴールが働き、サリチル酸を肌表面に留めて古い角質を除去します。
角層は、通常の状態では厚みにムラがあり、光が乱反射して肌がくすんでみえます。
それを除去することによって、皮膚表面がなめらかで均一な厚みになり、肌の色むらが改善され、透明感が出ます。
低刺激で痛みも少なく、比較的安全に美肌へと導いてくれる施術です。
毛穴の開きや黒ずみ、ニキビやニキビ跡、シミやシワの改善などの改善効果が期待できます。

おすすめポイント

サリチル酸は、脂溶性のため、脂になじみやすい性質のため、ニキビの改善や、毛穴の黒ずみや角栓の改善に高い効果が期待できます。
施術の適用部位が幅広い為、背中やデコルテ、二の腕などの施術も可能です。

適切な回数・頻度

比較的、角質剥離作用が高い為、月に１回という長めの施術間隔で行うピーリングですので、なかなか時間がとれない方におすすめです。にきび治療の方は、お肌のご状態にもよりますが、2～3週間おきに治療していただく場合もございます。