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多くの女性は「M字ハゲ」という言葉に、縁がないと思います。これは生え際のラインの両端が後退してしまい、かつての不良少年が行っていた「剃りこみ」のような形に見えることです。アルファベットのMの形を連想させることから、この様に呼ばれているようです。
男性においては、いわゆるAGAの初期の段階からみられる症状であり、馴染み深いものと言えます。女性の場合は、日本髪を結い続ける、あるいはポニーテールを続けることによるけん引性脱毛が原因となる場合や、FAGA(女性におけるAGA)の症状としてみられることがあります。女性がM字ハゲ状態になってしまうと、額を出す髪型をためらってしまうものです。女性らしい丸いヘアラインを保つ、取り戻すにはどうしたらよいのでしょうか。
M字ハゲについて述べましたが、実際のところどれくらいの頻度でM字ハゲでお悩みの女性が存在するのでしょうか。成人女性におけるM字ハゲの頻度、と検索しても正確な数字は不明です。しかし過去の時代と比較して、現代人の生活スタイル、女性の社会進出の増加、ストレスの度合い、美意識の変化などから、現在の女性はM字ハゲで悩む機会が増えてきたのではないかと想像はできます。FAGA(女性におけるAGA)の場合は、遺伝の要素が大きく、半数程度に家族歴があると言われています。
他人の評価で決まるのではなく、ご自分がM字ハゲではないか、と悩んだ時点でM字ハゲかもしれません。
生活習慣の改善や、ミノキシジルやスピロノラクトンといった薬剤、パントガールなどのサプリメントの服用で、薄毛の改善を見ることがあります。ただしこれはあくまでも、『薄毛になる以前のヘアライン』に戻った、近づいただけということです。女性らしい、丸いヘアラインの方とご自分を見比べたときに、自分のM字ハゲはもう治ったとは思えないでしょう。
植毛クリニックにおいては、サイドのМ字ハゲの部分だけではなく、生え際全体に新しいヘアラインを作ることが可能です。ヘアライン全体を丸いカーブに、女性らしい形に整えることができます。自毛植毛術について詳しくお知りになりたい方は、当院の別のコラムもご覧ください。
女性のM字ハゲの原因について前述しましたが、FAGA(女性におけるAGA)でM字ハゲになる場合があります。女性ホルモンが減少するには、さまざまな理由が考えられますが、加齢変化が大きな理由を占める方では、遺伝の影響が強いと言えます。一方で生活習慣やストレスによる影響が主な原因であれば、遺伝による影響は少ないと言えます。しかしながら両者が複雑に重なっているケースもあります。
肉体的、精神的なストレス状態では、交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまい、血管のれん縮が起こりやすくなります。頭皮の血管が縮んでしまうと、皮膚や毛包に十分な血流が届かず、毛髪の成長が阻害されます。結果としてM字部分の髪が薄くなったり、頭髪全体におよぶこともあります。また、過度なストレスが続けば、食欲の低下や睡眠不足にもなりやすく、健康を害することにつながります。
自律神経の乱れが良くないのと同様に、ホルモンバランスが乱れることも薄毛の原因となります。よく知られているものに、産後脱毛症という病態があります。出産から2~6か月間の間に脱毛が続き、ホルモンが安定するにつれて徐々に元に戻っていくものです。もともと髪の毛は、2,3年から6年くらいを一つの周期として、毛周期(ヘアサイクル)に沿って成長期、退行期、休止期を繰り返します。妊娠中の女性の体内では、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が増えますが、このエストロゲンには毛髪を成長させる効果もあります。産後にエストロゲンが減少しベースラインに近づくために、これまで脱毛せずに延命していた毛髪が、一気に抜けてしまうというわけです。
女性ホルモンに限らず、様々なホルモンの乱れにより、体内の恒常性は崩れてしまいますから、日々体調を整えることが結果として髪の毛にも良い影響を与えるといえます。
過度な飲酒や喫煙は、どうみても髪の毛に良くないことは分かります。アルコールが分解される過程で、アセトアルデヒドという有害物質になりますが、これを分解するために体内のアミノ酸がたくさん消費されてしまいます。アミノ酸が不足すれば、毛髪の材料も不足してしまいます。また、分解できなかったアセトアルデヒドが残ってしまうと、ジヒドロテストステロンが増加するともいわれています。ジヒドロテストステロンはAGAにおいて脱毛を起こす悪玉として知られています。
タバコに含まれるニコチンは、血管を収縮させる効果があります。頭皮や毛包の血流が低下すれば、当然毛髪の成長が阻害されます。また、喫煙により活性酸素が増加するため、頭皮や毛包にある細胞が劣化してしまうのも良くありません。
偏った食生活や減量のため必要カロリーが不足しているというのは、薄毛の原因になります。特に女性は男性と比べ無理な食事制限をするケースが多く、栄養不足に陥っているケースがみられます。これは髪の健康だけでなく、皮膚や粘膜、体内の臓器のコンディションまで低下してしまうため要注意です。まんべんなく栄養を摂るのが大切ですが、特に髪の毛では、たんぱく質(アミノ酸)、各種のビタミン、亜鉛などの微量元素が大事になってきます。
髪の毛に悪い食べ物はあるのでしょうか?高脂質な食べ物がその代表といえます。ファストフード、スナック菓子などは血液中の悪玉コレステロールを増やし、動脈硬化につながります。皮膚内の細い血管が障害されると当然髪の毛にも悪影響が出ます。脂肪の分泌が増えれば、皮脂で頭皮がベトベトし、皮膚炎も起こりやすくなります。
頭皮への過度の刺激は、皮膚の炎症、感染、乾燥の原因となり脱毛を生じることになります。
ヘアカラー剤を使うときに、先にメラニン色素を分解する薬剤(いわゆるブリーチ)を用います。あるいは現在のヘアカラーを別の色に変更したいときは、脱染剤という薬品に浸すのですが、これらの薬剤は強い刺激性を持ちます。接触性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎になってしまうと頭皮の状態は悪化し、髪の発育にも悪影響が生じます。
あなたの皮膚に合わないシャンプーやリンスにも注意が必要です。ネット上で評判が良いから、いつもの美容室で勧められたから、という理由で体質に合わないものを使い続けないでください。洗髪したのにフケが多い、いつもより頭皮が痒い、赤くなっているとしたら見直してみてください。
適量の紫外線は、生物にとって必要なものです。皮膚に紫外線が当たるとビタミンDが生成され、骨が丈夫になることはよく知られていますね。一方、過度の紫外線を浴びると、日焼け、しみ、しわ、免疫能の低下、皮膚がんなど、有害事象がおこります。毛髪は紫外線でダメージを受けますし、頭皮の中にある毛包や血管にも影響がおよぶため、髪の為にも紫外線対策をしましょう。
簡単にセルフチェックできる方法がいくつか知られています。鏡の前でおでこを出してみましょう。前髪はヘアバンドで束ねてもよいです。額にしわを作ったときに、動く部分はおでこ(顔面)、動かない部分は頭皮です。両サイドの頭皮部分の奥行きが、指の幅2本以上あればM字ハゲというものです。しわを作らなくても、M字ではない、生え際中央の部分から、ゆるやかなカーブで側頭部をつないだときに、カーブから上に指の幅2本以上あればM字ハゲであるとも言えます。
市販の育毛剤により、薄毛の予防、改善ができることがあります。*いわゆる育毛剤は厳密には薬(医薬品)ではなく、医薬部外品とよばれます。頭皮の血行を改善する成分、頭皮に栄養を与える成分、頭皮がすーっと爽快に感じる成分などを含んでいます。薬(医薬品)の方が効果が強く、発毛剤と呼ばれることもあります。毛母細胞を刺激し血管を拡張するミノキシジル、抗男性ホルモン薬であるフィナステリド、デュタステリドなど、あるいは抗真菌薬を含むものは医薬品です。フィナステリド、デュタステリドは男性にしか使用できず、女性への投与は出来ませんのでご注意下さい。
前述のように、過度のストレスは髪のみならず全身の健康を損ないますので、難しいとは思いますがストレスの軽減に努めましょう。
髪の毛を元気にする食べ物といえば、わかめ、ひじきといった海藻が思いつくでしょう。
カルシウム、食物繊維、ヨウ素などが豊富に含まれています。余談ですが、以前ひじきは鉄分が豊富だったのですが、ひじきを煮る釜が鉄からステンレスに移行するとともに、ひじきに含まれる鉄分は激減してしまったそうです。
たんぱく質(肉、魚、卵など)、亜鉛(牡蠣、魚介類、肉など)、鉄分(レバー、赤身の肉、魚肉など)、ビタミンB(ニンニク、レバーなど)、D(魚類、きのこ(とくに舞茸)など)、E(ほうれん草、ナッツ類など)も重要です。要は、これさえ食べておけば大丈夫という食品はなく、まんべんなく、バランス良く、ということです。日々の食生活でどうしても不足する分は、サプリメントで補いましょう。
日差しの強い日には日傘をさし、帽子をかぶりましょう。曇りの日は、紫外線は弱そうに思いますが、そこそこの紫外線量があるといいます。外出の際は、紫外線対策をしっかり行いましょう。
これまでM字ハゲについてご説明してきましたが、ご自分でできることには限界があります。自分ではМ字ハゲと思っていたものが、実は違っていた、ということはあります。医師の診断を受けることで、対策、治療の筋道がつながります。
植毛クリニックにおいては、М字ハゲの部分に、自毛植毛術を行うことができます。М字部分に限らず、ヘアライン全体を丸いカーブに、女性らしい形に整えることも可能です。自毛植毛術について詳しくお知りになりたい方は、『自毛植毛とは?仕組みやメリット・デメリットを解説!』もご覧ください。
▼アスク美容クリニックの自毛植毛のページはこちら
https://www.asc-cl.jp/
医師
【経歴】
2003年 | 金沢大学医学部卒業 |
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2003年 | 東京女子医科大学形成外科学教室へ入局 |
2011年 | 東京女子医科大学大学院進学(同時に美容外科研修を開始) |
2012年 | 井上浩一統括院長の元で、自毛植毛に従事 |
2015年 | 学位取得(東京女子医科大学大学院修了) |
2018年 | 獨協医科大学形成外科教室 医局長 |
2019年 | 獨協医科大学 講師 |
2023年 | アスク井上クリニック・アスク美容クリニック銀座 非常勤医師 |
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