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冷えは、美肌や美容の大敵です。冷えによりお肌のツヤやハリを失うこともあります。
肌トラブルがある方で、冷え性の方は多いです。
血行不良から新陳代謝が低下し、ターンオーバーが長くなることでお肌では新しい皮膚への作り替えに時間がかかるようになります。それによりくすみやシミ、シワ、たるみを感じやすくなります。
年齢の進行によって当然のことですが、冷えがあるとお肌のトラブルはより深刻になります。
目の下には、血行不良による青黒いクマができ、疲れやすく不健康な印象を与えてしまいます。
頭皮や髪も血行不良によって、髪の根元にある毛母細胞に十分な血液が運ばれなくなり、脱毛や薄毛の原因となります。
手足では、しもやけが出来たり、あかぎれや爪が割れやすくなります。
人間は発生学的に、爪や髪は皮膚から発生したものですから、肌に冷えの影響が出ている段階では髪や皮膚にも症状がでます。
冷えが起こるのは、血液の流れが部分的に滞っているためです。
全身の血管のうちそのほとんど (全体の99%) が、太い血管から枝分かれした毛細血管です。この血管はとても細い為、血流が滞ったり詰まったりすると末端まで血液が届かず、冷えやすくなります。
毛細血管の数は年齢とともに減少します。それに加え筋肉量も減ると、全身の血流が悪くなり熱を産生できなくなるため、冷えを感じるようになります。これを「冷え性」と言います。
冷え性は男性に比べて女性に多いのですが、その理由の一つは、女性ホルモンの影響もあって、自律神経のバランスが崩れやすいからです。自律神経の乱れは血行を悪くします。
夏場の冷房や冬の寒冷、運動不足などが加わり本格的な冷え性になってしまいます。
また、冷えはむくみを引き起こし、むくみがあることでさらに冷えを促進します。
むくみは体内の水分調節がうまくいかないことが原因です。
体内の水分調節にはホルモンがかかわっていることから、女性は男性に比べてむくみで悩まれる方も多いです。
血液循環と冷え、むくみが相互作用し、身体ではセルライトができやすくなります。
これは、皮下脂肪の一部が肥大化して、その周りに老廃物や水分がたまって大きな固まりになったものです。
ひどくなると、皮膚の表面がオレンジやレモンの皮のようにデコボコになってしまいます。
日本人の女性の8割にセルライトがあるといわれていて、太ももできることが多いです。
また、血行不良によって肌だけでなく全身の不調が始まると、様々な病気のきっかけになってしまいます。
全身を巡るべき血液が停滞した状態で起こる病気の例として、足の血流が悪くなる病気(下肢静脈瘤)や足の血管の成分が肺に詰まって苦しくなる病気(下肢静脈血栓症)、別名エコノミー症候群などがあります。また、脳の血管が詰まって脳梗塞になってしまう事もあります。
身体が健康であれば、肌はきれいでいられます。
ですので、体の内側の健康に努めることがとても重要になります。
冷えは年齢に関係なく改善が見込める要素ですので、冷えを解消し身体の水分や血液の巡りをよくし、病気を予防するとともに、くすみやシミ、シワ、たるみの感じにくい肌印象を目指していきましょう。
血行不良を起こしているかどうかは、ある程度見た目で確認することができます。
身体の表面から観察できる血流状態のチェックは、舌と爪の色を確認してみましょう。
健康な舌はピンク色をしています。
黒ずんでいたり、青紫色であったりする場合は、血行不良が疑われます。
舌は、歯茎や唇と粘膜でつながっているため、それらもきれいなピンク色をしていることが、血流状態として理想的です。
爪の色も血行状態の参考になります。指の末端の血行の状態を知ることが出来ます。健康な血行状態であれば、爪は薄ピンク色に見えます。(爪の下の血流による色です)
爪の色が青~黒ずんでいると、血行不良が起こっています。
このとき、爪を丈夫にする栄養を摂ったとしても、血行不良で指先まで血液が行き届かなければその栄養を爪に届けることはできません。
特に女性は血行不良のかたがとても多いです。
男性に比べ筋肉が少ない分、手足の末端まで血液が行き届きづらいのです。
低血圧や貧血などの体質の方多く、良になりやすい特徴もあります。
子供の頃からしもやけができやすかった人は、冷え性体質といえます。
手や足、耳などの末端の血行が悪くなりやすいため、血行不良を改善しないと大人になっても慢性的に冷えている可能性があります。
肌の新陳代謝をよくするためには、肌の表面温度を上げるのが効果的です。
肌の表面温度が下がっていると肌に栄養が行き届かず、肌細胞の生まれ変わりの周期が乱れ、乾燥だけでなく肌トラブルがおこりやすいです。
肌寒い季節は意識的に体を温めて、新陳代謝がよい状態を保ちましょう。
運動や入浴など身体を温めて全身の巡りをよくすることで、肌の表面温度も上がります。
保湿スキンケアを徹底しても改善しない肌トラブルがあるときは、肌の表面温度を上げるように過ごしてみてください。
運動で血流をよくする、筋肉をつけることで血液が流れやすくなり、基礎代謝が上がることで、肌細胞の代謝も促進されます。1日15分でもいいので軽い運動に挑戦してみて下さい。ウォーキングや軽いジョギングといった、軽く汗ばむ程度の有酸素運動がおすすめです。
運動をした翌日は、肌の艶を実感しやすいです。
運動をすると睡眠の質も向上しますので、それも関係します。
普段入浴習慣のない方は、入浴だけでも有効です。
お風呂に浸かって身体を温めるだけでも肌の表面温度が一時的に高くなります。
このとき熱めのお風呂では、身体への負担が大きくなり、自律神経が乱れてしまいます。
また、大量に汗をかいてしまうとで、身体は疲労して、冷えてしまうこともあります。
熱いお湯でお肌が乾燥してしまうこともあるため、湯船の温度は38~40℃くらいに設定するのがおすすめです。
少しぬるいかなと感じるお湯に20~30分ゆっくり浸かり、全身を温め代謝アップだけでなく、体の力が抜けることでリラックス効果もあります。
寝る2~3時間前に入浴を行うことで睡眠の質も高まる為、より効果的です。
入浴習慣がつくことによって、短時間で汗が出るようになり効果は高まります。
運動や入浴は日中行うことは難しいと思います。その場合は、すきま時間にできる簡単なストレッチを行いましょう。
着替える必要もスペースも要りません。腕を伸ばす、首や肩を回すなど上半身の簡単なストレッチを行うことで、両手と首から上 ( 顔周りと頭 ) の血行が良くなります。その結果、視界がよくなったり、眼精疲労の改善、目のクマ解消や肌ツヤの改善を手伝うことが出来ます。
仕事や家事の合間に、気づいたときに首や肩を右回り、左回り5回ずつ回してみてください。背中の肩甲骨が動いているのを感じ、視界が明るくなるのを感じられるとおもいます。
また、両腕もバンザイの姿勢で10秒ほど頭の上で伸ばしてストレッチするのも効果的です。
このとき、背筋をまっすぐ伸ばすのがポイントです。
多くの日常業務は、前かがみで集中して行う事が多く前傾姿勢になりやすいので、気づいたときに姿勢をリセットして、顔周りの血行を改善する習慣をつけてみましょう。
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